沖縄県知事として2018年9月に当選した玉城デニー知事ですが、当選してから約1年が過ぎました。
基地反対を掲げる玉城デニー氏が、過去最多の得票数で沖縄県知事になったことでメディアでも話題になり、僕自身も沖縄の基地問題に関心があって色々調べていました。
そこで今回は、基地問題や玉城デニー知事について調べていく中で、僕が個人的に感じた玉城デニー知事についての疑問点をまとめみました。
- 辺野古移設反対を掲げて沖縄県の過去最多得票数で当選する
- 玉城デニー知事の第一印象は「良い人そう」
- 「普天間→辺野古」の移設は絶対的に反対しているのに、「那覇→浦添」の移設は容認している
- 辺野古の基地を絶対的に反対しているので、「普天間基地はその間どうするの?」と思わざるを得ない
- 玉城デニー氏は佐喜眞氏が宜野湾市長に在職中に市長訪問も普天間飛行場の視察もしたことがない
- 辺野古の基地がある名護市長選の結果はフェイクニュースが原因の一因であったと主張していること
- これまで辺野古や宜野湾の住民と直接対話をしたことがなく、要望があれば検討する予定
- 「辺野古には100機のオスプレイが配備される」と、事実を確かめずに民意を基地反対へと誘導していたこと
- 安倍首相のサンゴの発言についてツイッターで言及した内容
- 最後に
辺野古移設反対を掲げて沖縄県の過去最多得票数で当選する
2018年8月、辺野古移設反対を主張していた翁長前知事がお亡くなりになってから
・辺野古への移設反対を唱える玉城デニー氏
・辺野古への移設を進める安倍政権から支援を受ける佐喜眞淳氏
の2人が実質一騎討ちとなるような沖縄知事選挙となり、結果は
・玉城デニー氏 39万6632票
・佐喜眞淳氏 31万6458票
という約8万票の差をつけ、2018年9月、沖縄県で過去最多得票数となった玉城デニー氏が沖縄県知事に当選しました。
玉城デニー知事の第一印象は「良い人そう」
僕は知事選挙のあたりから玉城デニー氏のことを知り、動画などを見ていたのですが
・まとっている雰囲気
・話し方
・表情
などを見ていると
「良い人なんだろうなー」
というのを第一印象として感じました。
政治家の方で笑顔ばっかり振り撒いている「良い人っぽく見える人」はたまにいる気がしますが、玉城デニー知事からはそんな感じはないような気がしました。(騙されているだけかもしれませんが)
しかし、基地問題に関する発言で疑問に思う点がいくつか出てきて、「僕が感じた第一印象」と「政治家としての考え方」に違和感を感じるようになりました。
「普天間→辺野古」の移設は絶対的に反対しているのに、「那覇→浦添」の移設は容認している
玉城デニー知事について一番疑問に感じているのが、「普天間→辺野古」の移設は公約に掲げるほど絶対的に反対しているのに、「那覇→浦添」の移設はあっさりと容認したことです。
「那覇→浦添」の移設は”基地負担の軽減”と”経済効果”のために容認されましたが、辺野古の移設も同様か、もしくはそれ以上の効果があります。
※詳しくはこちらの記事
玉城デニー知事は沖縄県の米軍基地に対して「今すぐに全て返還するべき」とは考えていないので、那覇軍港の浦添移設を容認するのも理屈は通っている気もしますが、世界一危険と言われている普天間飛行場の代替施設となる辺野古の基地をかたくなに反対するのは少し疑問に思います。
辺野古の基地を絶対的に反対しているので、「普天間基地はその間どうするの?」と思わざるを得ない
普天間飛行場は宜野湾市の中心に位置し、学校や住宅に囲まれています。この飛行場から航空機が離着陸しているので、普天間飛行場は「世界で最も危険な基地」とも呼ばれています。
玉城デニー知事は普天間飛行場の代替施設である辺野古基地建設に反対しているので、もし辺野古の基地を作らないとなると、
「では普天間の基地はどうなるの?」
という疑問が思えてなりません。
普天間飛行場は無条件での返還を求めているが・・・
玉城デニー知事は普天間飛行場を無条件で返還することを求めています。
しかし、1996年の返還合意から約23年が経ち、政権が変わっても返還が実現できていない現実があります。無条件返還が実現するのは何十年先になるのかわかりません。
その間ずっと普天間飛行場を抱える宜野湾市民は基地被害に悩まされ続けます。
一般市民であれば基地に対して反対する気持ちもわからなくもないのですが、県知事である玉城デニー氏が普天間飛行場のことや宜野湾市民のことをどれだけ考えているのかという点について疑問に感じざるを得ないです。
沖縄県知事として沖縄全体のことを考えないといけないのに、「辺野古反対」に固執し過ぎている気がします。
玉城デニー知事「辺野古より早い解決策を示すのは政府の責任」
玉城デニー知事は普天間基地問題に対して「辺野古より早い解決策を示すのは政府の責任である」という考えです。
正直この考えはわからなくもない気もします。
辺野古以外の代替施設の場所を選定し、その地域の人々を説得力させるようなことは県知事の仕事を越えているような気がします。
ただ、政府が辺野古の案を出している以上、「解決策を何も考えずにただ反対しているだけ」のように見えてしまうので、知事の姿勢としてはどうなのかとモヤモヤ感は少し感じます。
玉城デニー氏は佐喜眞氏が宜野湾市長に在職中に市長訪問も普天間飛行場の視察もしたことがない
2018年9月11日、知事選挙前に行われた「2018沖縄県知事選立候補予定者討論会」で玉城デニー氏は宜野湾市長だった佐喜眞氏に対して「普天間基地を抱える住民のために努力をしてきたかお聞きしたい」と、佐喜眞氏がこれまで何も行動をしていなかったかのように問いかけました。
◯玉城デニー氏
(前略)
「しかも今回あなたが推薦をいただいている政党、自民党は政権政党ですから、政権政党に対してそのことをしっかり求め、政権政党側から政府に要請をし、政府が米軍に求めて普天間第二小学校や、あるいは公共施設の上空を飛ばさせない。場周経路の変更や、あるいは子どもたちの安全を第一に優先するということを求めてもいいのではないかと思います。あなたのその求めた組長の責任というのはどこまで、その努力、限界まで努力なさったのかお聞きしたいと思います。」※動画 16:05~16:40
しかし、この質問に対して佐喜眞氏はあっさりと「常に要請はしていて、亡くなった翁長前知事と共に要請したこともある」と答えました。
◯佐喜眞氏
「あのー・・・玉城さんは私がどのようなことをやったかということはご承知おきしてないと思うんですね。まあ一度も(玉城さんは)私が市長になって宜野湾市の方に市長訪問をし、基地の状況を確認したことがございませんので、たぶん今の質問になったと思います。
私はいち早くこの問題があった時に防衛局政府に対しても、まず「とにかく飛行停止しなさい」というようなお話もし、要請もしてまいりました。翁長知事とも一緒になって要請してまいりました。官房長官にもお伺いしました。よって様々な場面について、普天間の移設や普天間の危険性についてはもうすでに要請してるんです。常に要請してるんです。
ですから本来であれば、自民党とか公明党とか云々の話ではなくて、しっかりと沖縄全体として普天間飛行場の問題を解決するんだと。で、衆議院の外交委員会が来た時には「私はとにかく普天間第二小学校と普天間小学校こんな(基地と)隣同士あることなんて日本全国ありえない」と。よってね、「どこでもいいから早くどかせ」と言ったら、赤嶺政賢(共産党)さんは「我々の政党は(普天間飛行場の移設先は)県外ではないと、国外なんだ」というような話をされた。
ですから、私ども宜野湾市民からしたら、どこでもいいというか、とにかく皆さんがどこに持っていくかということをしっかりと保証してくれと、いうようなものが必要なんですけれども、残念ながら玉城さんからは、じゃあどこに持っていくかというお話もないものですから、とにかく我々は普天間飛行場の1日でも早い返還をしなければいけないと思います。」※動画 16:46~
佐喜眞氏が普天間基地問題に関して政府に要請していなかったのが事実だとすれば、玉城デニー氏が強気で迫る理由もわかりますが、佐喜眞氏が何度も要請しているのは事実です。(宜野湾市ホームページ『基地渉外・被害・返還促進』)
沖縄県宜野湾市野嵩の保育園に普天間飛行場所属の米軍機のものとみられる部品が落下した事故を受け、佐喜真淳市長は8日、嘉手納町の沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ねて抗議し、同飛行場の早期返還や危険性除去、被害を受けた園への十分な説明や対応などを求めた。
沖縄タイムス:米軍落下物:「人命に関わる事故」宜野湾市長、沖縄防衛局に抗議
佐喜眞氏は後継者として玉城デニー氏を選んだ(とされる)翁長知事と一緒に政府に要請をしていたようですし、なにより玉城デニー氏は市長訪問をしていなく、基地状況も確認していませんでした。
それなのに、佐喜眞氏が基地に要請をしていない前提で強気で発言できているのは少し疑問です。
玉城デニー氏が今まで普天間基地問題をどのように考えていたか疑問
佐喜眞氏の他の発言で注目したいところは
- 玉城氏は佐喜眞氏が市長に在職中(2012年2月~2018年8月)に、市長訪問をして基地の状況を確認したことがない
- 玉城氏は佐喜眞氏が翁長知事とも一緒になって政府に要請していたことを知らなった(?)
というところです。
玉城氏が普天間飛行場のことをどれだけ考えているか疑問に感じた話の内容でした。
辺野古の基地がある名護市長選の結果はフェイクニュースが原因の一因であったと主張していること
2018年2月の名護市長選で自民党の渡具知議員が当選
2018年2月に辺野古の基地が所在する名護市で市長選が行われました。
名護市の市長選では
・「移設に反対する」前市長の稲嶺氏
・「移設に賛成も反対もしていない」自民党の渡具知議員
のほぼ一騎討ちのような戦いになりました。
渡具知議員は辺野古基地に関して「国と県の行方を注視する」「裁判の行方を見守る」というような言い方で、移設には賛成も反対も示していませんでしたが、自民党であることから容認に近い立場だったと思います。
市長選の結果は
・稲嶺氏 16931票
・渡具知氏 20389票
で、「移設に賛成も反対もしていない」自民党の渡具知議員が当選しました。
この結果は「名護市の住民は辺野古反対にそこまで固執してないのかな?」とうかがえるような結果ともいえると思えました。
※ただ、【名護市】といっても「辺野古区」は名護市の中心部とは距離が離れている田舎な場所です。なので、名護市の市長選の結果が「基地の所在する地元の民意」とは一括りにできないのかなとは少し思っています。
玉城デニー知事「名護市の市長選挙はフェイクニュースで投票が歪められた」
名護市長選の結果について、玉城デニー知事は日本記者クラブの会見で、稲峰前市長が敗れた一因は「フェイクニュース」にあった旨を発言しています。
◯玉城デニー知事
「今年の名護市の市長選挙では、いわゆるフェイクニュースによって歪められた情報で、投票先を間違えてしまった方々もいたのではないかという結果になりましたが~」
※動画 18:45~
自らが辺野古反対を掲げて知事になったからなのか、「名護市の住民が辺野古の反対にそこまで固執していない」という可能性は全く考えずに、「フェイクニュースによって誤って投票した人がいた」ということにしているのは疑問に思います。
基地移設に容認している人の気持ちをまるで考えていない気がする
名護市長選で渡具知議員に投票した人みんなが基地容認であるとは思いませんが、少なからず色々なことを考えて渡具知議員に投票した人はいるはずです。
玉城デニー知事は「誰一人も取り残さない社会を実現する」という素晴らしいことを言っているのに、基地を容認している人のことをまるで考えていないように感じてしまいます。
フェイクニュースの代表例
2018年11月9日、日本外国特派員協会で会見した際には、記者からの質問により、玉城デニー知事は名護市長選のフェイクニュースの代表例を1つあげられました。
◯記者
先日の日本記者クラブでのご発言に関連して(質問)です。2月の名護市長選についてですね。「いわゆるフェイクニュースによって歪められた情報で、投票先を間違えてしまった方もいらっしゃったのではないか」そういった趣旨のことをおっしゃっていましたけども、ここで2つ伺いしたいんですけども、1つが、どういった内容のフェイクニュースが流れた結果、住民の皆さんの投票行動を歪められたと、そういう風に判断していらっしゃるのか。これが1つで、もう1つが、そのなんらかのその流れた情報、これをなぜフェイクだと判断なさったのかこの2つお願いします。
◯玉城デニー知事
いろんな内容がありますが、私が代表的なものを1つ取り上げてお話しすればよろしいでしょうか。取り上げたいと思います。沖縄県名護市では日本の野球球団、パリーグの球団の一つである日本ハムファイターズが毎年春にキャンプを行っています。
そこの球団が使っている市民球場が老朽化しており、その球場を建て替えるということが日本ハムと名護市側で協議されて、ではそういう新築計画をやりましょう、ということになっていました。
当然、工事の間は日本ハムファイターズはキャンプを張ることが出来ませんので、場所を移さないといけないんですが、また球場ができたら名護市に戻ってきて名護市でキャンプをしますよっていうことも約束をしていたそうです。
しかし、選挙戦で稲嶺名護市長ではない反対側を応援している側からは、市長が球場建て替え工事をしないから日本ハムは出ていってしまったんだという、そのフェイクニュースが流れたんですね。そういう情報で歪められて、その間違った情報で「え? 市長が日本ハム追い出しちゃったの?」と言って相手候補に投票したという若い人達の声を私は直に聞きました。
なんでそれがフェイクニュースだと分かったかというと、稲嶺進市長本人からその経緯、日本ハムファイターズと名護市との話し合いはこうなっていたんだよということを確認したからです。
※動画 55:26~
玉城デニー知事があげたフェイクニュースの代表例の内容を簡単に書くと
・日本ハムファイターズは例年、名護市営球場を春季キャンプ時に使用していた
・それがアメリカのアリゾナキャンプを中心に行うようになった
・その原因は稲峰市長が老朽化した名護市営球場の改修工事をしていなかったから
・しかし実際は日本ハムファイターズと名護市で話し合いを行っていて、改修工事が終わった後に戻ってくるという予定だった
という内容でした。
代表例として取り上げたのがこの内容でしたが、基地問題とはあまり関係ないフェイクニュースが原因で、基地反対派の人達が稲嶺市長に入れなくなるのかなとは少し疑問に思ってしまいました。
これまで辺野古や宜野湾の住民と直接対話をしたことがなく、要望があれば検討する予定
玉城デニー知事は「対話と過程」を大事にしたいと発言しているのをよく耳にします。
翁長雄志知事の死去に伴う昨年9月30日の県知事選で当選してから1年になる玉城デニー知事は30日、県庁内の放送で、対話と過程、意見の一致を大切にして「県民の生活が第一の仕事にまい進する」と決意を新たにした。
沖縄タイムス 2017.12.08:「対話と過程と意見一致を大切に」 当選1年の玉城デニー沖縄知事
しかし、2019年9月の沖縄県議会で大浜一郎議員(沖縄自民党)からの質問で、辺野古の住民と宜野湾の住民とは対話をしていないことがわかりました。
◯大浜一郎(沖縄自民党)
(前略)
知事は、辺野古移設及び普天間飛行場の返還問題で、辺野古地区住民と宜野湾地区住民との直接対話をしたことはあるか、その予定はあるか伺いたい。
(中略)
◯知事公室長(池田竹州)
過去に辺野古区、豊原区、久志区の三区町から県に対する要請を受けたことはありますが、辺野古地区や宜野湾地区の住民といわゆるタウンミーティングなどを開催したことはございません。県としては県民投票の結果や、一連の選挙の結果の他、軍転協や普天間飛行場負担軽減推進会議及び同作業部会などを通じて、地元の意見を把握するよう努めているところです。
(中略)
◯大浜一郎(沖縄自民党)
辺野古の住民と宜野湾地区住民との直接対話がいまだかつてないという答弁がございました。予定についてはお答えをいただけませんでした。対話を重視するのが玉城デニー知事の一番良いところであると私も思っていますが、なぜこのかた1年経った今まで、直接対話がなかったのか、近くのテントの村の方にお召されてるとお聞きしてますし、この前も会場から現地を視察している、もうすぐそばにそこに住んでる人たちがいるなかで、なぜタウンミーティング、直接膝を突き合わせた対話ができていないのか非常に不思議でございます。
今後もこのような対話を重視する姿勢を標榜するのであれば、その地域に住んでいる人たちの目を見て、空気感を一緒にして、対応して自分の思いをしっかり伝え、そして、その地域の意見をしっかり聞くというのが大事ではないかと思います。それについてお伺いをします。
(中略)
◯知事公室長(池田竹州)
沖縄県としては、これまで軍転協や普天間飛行場負担軽減推進会議及び同作業部会での様々な意見交換を通じて、それぞれの地元の意見を把握するよう努めているところです。そのようななかで、地元からの要望があれば対話についても検討してまいりたいと考えております。
◯大浜一郎(沖縄自民党)
辺野古の住民と宜野湾の住民との対話の件ですが、どうして(知事公室長ではなく)知事がこれにはお答えができないんでしょうか。対話が求められればではなくて、こちらが対話を求めていくのが知事としての姿勢ではありませんか。それを待ってるようではおかしいと思います。近くまで行ってるんですから。自分で行って、「今こういう状況になってる、私はこういう思いで辺野古阻止を考えている」とその地域に住む人達に「どう思ってるんですか」と、「どのような要望がありますか」と直接聞くのが知事としての当然の義務ではないかと思っています。
是非、再度これは知事からお答えをいただきたいというように思います。
◯知事公室長(池田竹州)
先ほども答えした通り、軍転協や普天間飛行場負担軽減推進会議及び同作業部会などを通じて、例えば9月には軍転協の幹事会などもございました。そして作業部会では宜野湾市副市長なども来ておりまして、事前の議題のすり合わせなども含めて、様々な意見交換をしてるところでございます。そういったところの地元の市町村の意向も踏まえながら住民との対話も検討して参りたいと考えております。
引用:令和元年9月26日 第5回 沖縄県議会(定例会)
この答弁には玉城デニー知事が同席しているのにもかかわらず、知事公室長が代わりに答弁しています。
玉城デニー知事の日頃の言動を見ていると、基地のある住民の人々と直接対話をしていないというのはかなり疑問に感じます。
玉城デニー沖縄県政は「基地問題を自分ごととして捉えてほしい」という思いから全国キャラバンを実施していますが、基地の周りの住民がどう思っているのかという声を聞くことも大事なような気がします。
辺野古住民は「条件付きで容認」という立場の人が多いから対話をしない?
辺野古の住民の方々は積極的に賛成というわけではありませんが、振興策の推進などを条件に容認している人が多い印象です。(BS1スペシャル 証言ドキュメント辺野古 後編「基地移設に翻弄された20年」)
玉城デニー知事が辺野古住民と直接対話をしないのは、基地容認側の声を聞くことで、辺野古反対を掲げて知事になった自分の立場がなくなってしまうからなのではないでしょうか。
自分の県知事としての立場と基地周りの地元の住民の声どっちが大事なのかなと疑問に思います。
「辺野古には100機のオスプレイが配備される」と、事実を確かめずに民意を基地反対へと誘導していたこと
玉城デニー知事は知事選挙戦で、「辺野古には100機のオスプレイが配備されることは明らか」ということを発言していますが、この情報は事実ではありません。
◯玉城デニー知事
「辺野古の新基地建設については普天間にない弾薬搭載エリアであるとか、強襲揚陸艦が接岸できる護岸であるとか、明らかに機能強化であることは間違いありません。しかも一本の滑走路は二本に増え、オスプレイを将来100機そこに配備するということは元防衛大臣の著書の中でも明らかなんですね。」
※動画 8:49~
この情報というのは、2010年に出版された元防衛大臣・森本敏氏の著書『普天間の謎 基地返還問題迷走15年の総て』の下記の文章を引用されていると思われます。
「海兵隊は、CH36、CH43(既に生産を中止)の後継機としてオスプレイを三六〇機装備することになっており、海軍(四八機)および空軍(五〇機)を含め、その一部が、今後、沖縄に配備されることになるであろう。配備時期は未定であるが、恐らく、二〇一二年までに最初の航空機が沖縄に展開してくる可能性がある。普天間基地の代替施設には、有事の事態を想定すれば一〇〇機程度のオスプレイを収容できる面積がなければならず、滑走路の長さだけで代替施設を決めるわけにはいかないのである」
引用:著者 森本敏「普天間の謎 基地返還問題迷走15年の総て」
著書には「100機程度のオスプレイを収容できる面積がなければならない」というように記載されていますが、「辺野古に100機のオスプレイが配備される」とは記載されていません。
なので「オスプレイ100機が配備される」ということは確約されたわけではなく、正確な情報でもないことがわかります。
このことは沖縄県議会でも言及されています。
※詳しくはこちらの記事
玉城デニー知事は「沖縄県民が辺野古反対であることは民意で示されている」とよく発言していますが、玉城デニー知事自ら民意を辺野古反対へと誘導している気がしてなりません。
安倍首相のサンゴの発言についてツイッターで言及した内容
2018年1月6日に放送されたNHK『日曜討論』で安倍首相が発言した「サンゴは移植した」発言に、玉城デニー知事はTwitter上で言及しました。
安倍首相が『日曜討論』で話した内容は下記のような内容です。
安倍首相「土砂を投入していくに当たってですね、あそこのサンゴについては、移しております。また、絶滅危惧種が砂浜に存在していたんですが、これは砂をさらってですね、これもしっかりと別の浜に移していくという、環境への負担をなるべく抑える努力もしながら行っているということであります。」
引用:2019年1月6日放送 NHK「日曜討論」
この発言に対して「大嘘」「一部のサンゴだけ」という意見がよく見られ、玉城デニー知事もTwitter上で言及しました。
しかし、沖縄防衛局の報告書を読んでこのツイートを見ると色々疑問を感じます。
玉城デニー知事は、護岸で囲われている埋め立て区域のサンゴの移植がすでに完了していることを知っておきながら「現実はそうなっておりません」「私たちは問題を提起しているのです」とツイートしています。
また、玉城デニー知事は『どこに移したのか聞いてほしかった(呆」』というツイートに対してコメントしていますが、玉城デニー知事は移植先についても知っているはずなのに、そこにも一切触れていません。
※詳しくはこちらの記事
安倍首相の発言も、勘違いをさせてしまうような発言だったのかもしれませんが、沖縄県知事としてサンゴの現状と事実をもう少し伝えることもできたのではないかと思いました。
最後に
今回、玉城デニー知事に対して少し批判的に書いてしまっていますが、玉城デニー知事は一人の人間としては、明るくてハートフルで良い人なんだろうなというのは今でも思っています。
しかし、沖縄の基地問題になるとどうしても疑問点が出てくるので、政治家として辺野古反対を利用しているのではという疑問が拭えないです。
玉城デニー知事が基地問題に対して心の奥底でどのように思っているのかはわかりませんが、辺野古や宜野湾の住民と直接話をして、沖縄県が良い方向に進んでいけばいいなと思います。
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